13061403昼寝ネコ
2013.06.14 詩・散文「目的を失った巡礼者」 投稿者:昼寝ネコ
目的を失った巡礼者
昼寝ネコ
死者から発せられるメッセージを魂で聴きながら
男はもうじき、旅路の終わりが告げられる予感を
全身で受け止めている。
長かった巡礼の旅の終わりを。
それは決して不吉な予兆などではなく
意外なほど神聖な霞に包まれて
夜明けとともに、
空の彼方から舞い降りてくるような気がする。
自分の人生を振り返っても、
風化せず、僅かに残っているものは、
悔悟と恥辱だけであり、
記憶はすでに知覚を失っている。
いや、巡礼の旅はまだ終わってはいない。
突然、夢から醒めたように視界が拓ける。
過去から拒絶され、未来に向かって押し出された
ごく僅かの鮮烈な印象が、明確な道標となり
手で触れられるほどの闇の中でも、
方向感覚が覚醒されている。
男は生きながら死に
死にながら生きながらえている。
峻別された言葉で腹を満たしながら
人の心の入り口を訪ねて
男はまた、巡礼の旅を始める。
決して終わりのない、巡礼の旅を。
CHIQUILIN DE BACHIN;PIAZZOLLA y FERRER
Por las noches, cara sucia de_angelito con bluyín,
vende rosas por las mesas del boliche de Bachín.
Si la luna brilla sobre la parrilla, come luna_y pan de_hollín.
Cada día_en su tristeza que no quiere_amanecer,
lo madruga_un seis de_enero con la_estrella del revés,
y tres reyes gatos roban sus zapatos, uno_izquierdo,
y_el otro también!
Chiquilín, dame_un ramo de voz,
así salgo_a vender mis vergüenzas en flor.
Baleame con tres rosas que duelan a cuenta
del hambre que no te_entendí, Chiquilín.
Cuando_el sol pone_a los pibes delantales de_aprender,
el aprende cuanto cero le quedaba por saber.
Y_a su madre mira, yira que te yira pero no la quiere ver.
Cada_aurora_en la basura, con un pan y_un tallarín,
se fabrica_un barrilete para irse_y sigue_así!
Es un hombre_extraño, niño de mil años,
que por dentro le_enreda_el violín.
Chiquilín, dame_un ramo de voz,
así salgo_a vender mis vergüenzas en flor.
Baleame con tres rosas que duelan a cuenta
del hambre que no te_entendí, Chiquilín.
Chiquilin de Bacin(チキリン・デ・バチン)
歌詞(訳:高場雅美)ライナーノーツより
夜ともなれば、汚れ顔ブルージーンの小天使、
バチンの店のテーブルでばらの花を売る。
月は肉焼きグリルの上に輝いているが
彼の食べるのは月と、すすのパン。
まいにち悲しみの中で彼は夜明けをいやがる、
あるクリスマスの朝彼を叩きおこすのは裏返しの星、
東方より来たりし3匹の猫が彼の靴をかっぱらう、
ひとつは左足、もうひとつも。
チキリン
おまえのひと束をおくれ
そうすればおれも自分の恥を花にして売り歩こう。
3輪のばらで、おれをひっぱたいてくれ
おまえの飢えを理解できなかったその借りが痛むように、
チキリン……
太陽が子どもたちにお勉強用のエプロンをつけるとき
彼が習うのはこれから知らねばならないゼロの数。
そこで彼は母親を見る、ぐるぐる廻れ、でも見たくない。
まいにちゴミ箱でパンひとかけらとスパゲティ1本で
飛んで行くために凧をつくる、でもここに残りつづける。
彼は不思議な人間、4歳の子ども、
からだの中で紐がこんがらかっている。
チキリン……
デ・バチン……