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15032101昼寝ネコ

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2015.03.21 エッセイ「人生で自分を諦め、手放す瞬間」投稿者:昼寝ネコ

 
サバイバル技術に興味があったので、
出版を始めて間もなく
C・W・ニコルさんに監修をお願いして
「冒険家の森〜サバイバル技術教書」
という本を出版した。
確認したところ、amazon.comで9円+送料から
古書が販売されており、まだ入手できるようだ。

主に冬山や砂漠など、自然界の極地でのサバイバルに
焦点を当てた本だ。

記載内容はほとんど忘れたが、印象に残っているのは
極地での死亡率のトップは、パニックだという点だ。
道に迷った山中で冷静な判断力を失い、
やたらと動き回って体力を消耗し、やがては死に至る。

吹雪の冬山で、凍死した人たちは尾根近くに
集中しているとも書かれていた。
つまり、もう少しで反対斜面の安全な場所に
逃れられるのに、そのすぐ手前で息絶えている
ケースが多いと記述されていた。

人生が、生まれたときからずっと誰かに守られ
最期まで順風満帆に過ごせる人は、そういないだろう。

長い人生で多かれ少なかれ、誰でも苦難に直面し
絶体絶命と思う局面を経験するようにできている。
初めてそのような状況に立たされると、
思考が停止し、不安が色濃くなり、選択肢が思い浮かばず
どうしていいか分からなくなってしまう。

もし自分を客観的に見る訓練と経験を積んでいれば
その人は、多少時間がかかっても、なんとか
踏ん張って、状況が好転するのを待つだろう。

しかし残念ながら、自分の置かれた状況から
どうしても出口を見出すことができず、
自分というかけがいのない存在を手放し、
諦めてしまう人もいる。

それは自殺かもしれないし、夜逃げかもしれない。
あるいは金銭が絡んでいれば、人のお金に
手を出すかもしれない。

自分を諦め、自分を手放す瞬間の心境は
どのような感じなのだろうか。
これまでの人生で、選択肢が存在しないと
思った時期が何度もある。
でも私は諦めなかった。
家族の理解と協力もあったし、友人たちの
親切にも助けられた。

極めて深刻な分岐点に立たされたとき、
何がその人を支え、励まし、苦難の中で
一歩を踏み出させる原動力になるのだろうか。

目に見えない光明を見出し、耳に聞こえない
声を聞くためには、どうすればいいのだろうか。

自分自身の経験を振り返っても、具体的に
提示できるものは思い浮かばない。

敢えていうなら、決して自分を見捨てない存在を
身近に感じられること。平安な心が得られる。

資産、名誉・名声、地位などをすべて失っても
自分自身の存在を残し、リセットして
やり直すという、価値観の大転換。
恐怖感から解放される。

国内も国際社会も、どんどん平和・平安になるなら
話は別だ。私は悲観的に捉えている。
なので、自分自身の内面に、そして身近なところに
決して自分を諦めず、手放さないよう励みとなる
要素を大事にすることを心がけたいと思っている。

抽象的だが、必ず方法は存在すると希望的に
考えている。
 
 
 

  • 昼寝エコさま
    全てをご存じの主は「僕よ、よくやった」とお褒めになることでしょう。C・Wニコルの
    「アファンの森の物語」を以前TVで観ました。彼は黒姫で幽霊山といわれて放置されていた山を購入して見事な里山に変貌させました。アファンとは風の通る道という意味だそうですね。密集して枯れかかっていた木を伐採して太陽の光を入れることから始めました。太陽の光が入ると様々な植物の光合成が始まり、木々の成長も始まりました。何年にも渡って光が入らなかったために木々の年輪は狭くなっていたそうです。森に光が入り風が通ると命の源である湧水が流れ出る。夏でも15度Cで、江戸末期に作られた人工水路が有ったことに驚きました。自然を模した水路で岩魚がいるそうです。「健康な川は水が笑っている」とニコル氏は言います。命の源である水環境を整備したことにより森の心臓部である血管に生き物が戻ってきました。タイコウテ、サンショウウオ、トンボの幼虫ヤゴ(26種類もあるという)オニヤンマ(幼虫から成虫になるまで3年もかかる)カブト虫、ふくろう、こうもり、ふくろうがいなくなるとねずみが増えすぎる。こうして次から次へと自然環境が再生されていきます。人の生き方にも当てはまると感じました。 -- 岸野みさを 2015-03-21 (土) 07:22:11
  • 岸野みさを姉妹
    お詳しいですね。ニコルさんの家には何回かお邪魔しました。最近は音信不通ですので、どこでどうされているか分かりません。一時期は、頻繁に黒姫に行きましたが、仕事の出張以外で他県に行くこともなくなりました。将棋の師匠の奥様の佐渡の実家は空き家で、畑と山林も一緒だそうなんです。ちょっと遠いですけど、将来仕事が一段落してお金ができて値段に折り合いがついたら、佐渡の人になろうかなんて考えています。 -- 昼寝ネコ 2015-03-21 (土) 16:31:12
  • 昼寝ネコさま
    記憶が苦手なので記録に頼るのです。 -- 岸野みさを 2015-03-21 (土) 21:32:50
  • 岸野みさを姉妹
    そうですね。将棋とギターで脳を鍛えていますので、足腰よりはまだ脳の方がしっかりしているようです。 -- 昼寝ネコ 2015-03-21 (土) 22:21:11

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