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15061701岸野 みさを

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フォーラム穀粒2周年記念投稿

2015.06.17 自分史・家族史「ママの子育て奮戦記」 投稿者:岸野 みさを

(ここでの長男次男姉妹などの表記は孫のことです)

神さまも怒っているからお祈りを聞いてくれない
 雪が降っていて大喜びの次男、昨日喘息で一日入院して退院したばかりだ。外に出したくないママはきつく言い聞かせて自分は庭の雪かきを始めた。ドンドンというもの音で次男が怒って物を投げているようだ。家に入ってみると兄が大切にしていて壁にかけてあるカレンダーをビリビリに引き裂き、姉の貼ってあった絵も破いてあ
った。ママは「物を投げたり、人の大切にしているものを壊してはいけないとあれほど言ってあるのに何でするの?」と次男のお尻を激しく叩いたそうだ。その剣幕にハッと我に返ったママはお祈りしなくちゃあ、と思い「お祈りしよう」と言った。すると「僕が悪いことをしたので、神さまも怒ってお祈りを聞いてくれない」と次男
は言う。ママは兄が学校から戻ってまた一騒動になると困るので、「兎に角お祈りしよう」と言って二人で祈りはじめると落ち着いたという。そこへ戻ってきた兄も、事の次第を聞いて、自分が大切にしているポスターが破かれていたが「いいよ」と言ったそうだ。ホッとしたママは急にズシンと体が重くなったという。
後日その話を聞いた友人が「子どもは親の犠牲になるわよね」と言ったという。

バレンタイン用チョコ作り
 折角の祭日子供達とバレンタイン用のチョコ作りをした。ママは「湯の中に入れてチョコを溶かす」と言うと子どもはチョコの中に湯を入れてしまった。ママは湯煎のことを言ったのだが、湯煎なんかやったことがなかったのでそんな騒ぎになったのだ。これもママの減点ポイントか。

わっ!
 眠りはじめた次男をパパが帰ってきたので、「ベッドに寝かせて」とママが言うと、パパは「かわいいねえ」などと言いながら顔を摺り寄せると、ペッ!わっ!なんと唾を吹きかけたのだ。この○○坊主がこの4月から小学校一年生になった次男だ。いくら眠いからとはいえなんてこった!

断食日だよ
 白馬村の家で家族そろって朝食に親子どんぶりを食べていた時、昨夜のメニューの筈だったが、私(祖母)の妹が刺身を持って来てくれたので朝から親子どんぶりとなった。食べたいと言っていた長女と次女が喜んで「美味しい~」と言いながら食べている最中、突然次男が「今日断食日だよ」「ああっ!」はっとした全員は持って
いた箸の手が止まった。噛むのもやんだ。「食事なしで八王子まで戻れないよ~」と5年生になった長女が言った。その日は八王子に戻る日だった。それにしても全員がすっかり忘れているなんてことあり?次男の株があがった。
車で5時間かかる道中、しりとり遊びを始めた。中1になる長男が普通のしりとりは面白くないので興味のある「政治問題」にしようといった。いきなり、彼はアジアインフラ投資銀行ときた。「う」はさて、ウクライナだ、とママ。「な」はNATOだ、と長男。「と」東条英樹、とばあ。「き」キッシンジャー、と古い時代のことはみん
なばあだ。 こんな風にして、今全部思い出せないがしりとりは続き、「に」となった。「に」すると突然次男が西村眞悟と言った。「何で知っているの?」とママとばあが同時に声を発した。またしても次男の株があがったのだ。
西村眞悟氏は1997年第140回衆院予算委員会で初めて拉致被害者横田めぐみさんの実名を挙げて政府に対して拉致被害者救出問題を強く提起した。
ママと長男は拉致被害者を救う会のブルーリボンピンバッジを襟に付けている。安息日もその恰好で教会に行き、ベトナムからきている日本企業勤務の兄弟だけが興味を示したそうだ。ベトナムも他国の脅威にさらされている。長男は私が開拓者記念祭150周年に購入した2頭の牛がくびきを付けて幌を引くバッジをあげたのに、それは
付けないのだ。

長男の料理 南米のエンパナーダ風
 第5週目の安息日は教会で持ち寄りの食事会がある。アロン神権者になった長男はママが新聞で見つけたレシピのエンパナーダ風を作った。玉ねぎをみじん切りにして合いびきと練り合わせて粉チーズとタコスの元で味をつけて焼く。こんがり焼けて見た目も美味しそうだ。並べられた沢山の料理の中の「どれだっけ?」と何人かに
質問された。食後、度々キッチンを覗く兄弟に私がどうだった?と長男と一緒にきくと、「うん、オッチャンはもうちょっとピリッがいいね」すると長男は「チーズを入れたので甘くなっちゃった」と言った。「いやあ、美味しかったよ、ありがとう」となった。ママに聞くとホントはタコスの元を2袋にしなければいけなかったそう
だ。量を沢山作る時は分量の判断が難しい。

寒天
 私の夫は食事会に牛乳寒天を作っていった。「作り方を教えて」といわれて長男に教えた。
ブドウジュースで作り、クモラの丘の父方の祖父の墓参りに持って行くと祖母が大喜びをしてくれたという。昨日次男が学校から戻るなり自分にも作り方を教えてくれと爺が言われて、今度はみかんの缶詰を使って作ったそうだ。火はIHなので安心だが、熱した鍋が心配だ。手を出さずに見守る年令になったのだ、と爺が言った。次
男は何でも兄や二人の姉の真似をしたがる。3、4歳のころは二人の姉と同じ水着を着たり、ドレスを着て、写真まで撮ってあるのだ。そのドレスで教会に行くと大騒ぎをしたことがあった。

誰が嫌い?
 白馬の家で食事をしていた時次男が「ばあは誰が嫌い?」と聞いてきた。「誰というか悪いことをする子は好きじゃない」というと「じゃあオレだ」と言った。しまった、と思ったが後の祭り。「その子のことじゃなくて、悪い行いが嫌いだという意味よ」言い訳みたいだった。彼はそれ以上何もしゃべらず黙々と食べていた。自分
は嫌われていると思ったのだろうか。その後日、爺といっしょに家で遊んでいた時、爺が「リハビリに行くので、ばあと居てね、というと、「一人になってもいいから自分ちへ帰る」と言い出したそうだ。あぁ、自業自得…。

肩が杖替わり
 左変形性膝関節症で普通の歩行が出来なくなった私を支えたのは次男の肩だった。手を置くとその高さが丁度いい杖替わりだ。偶々そうなったのだが、出かけた時次男は、「掴まっていいよ」と言ってくれた。思わず○○坊主などと思った自分が恥ずかしくなった。

チッ!(舌打ち)
 5年生の長女が泣きそうになっている。「どうしたの?」と聞くと「○○がわざと私のところへ来てチッとするのでヤダー」というのだ。確かにチッ!とやっている。1年生のやることではないじゃないか。どこで覚えたのだろう?すると以前、○○がやっていたのを思い出した。あぁ…。

8分の1の血
 中学生になった長男が新しい友達が出来て喜んでいたが、「僕は○○人の血が8分の1入っている。日本人だったら、よかったのに」と言ったそうだ。長男は考え込んでしまっている。自分がそうだったらどうしようと考えていたという。彼は誰かが教えたわけでもないのに○○人に好意を持たなかったのだ。以前、「ハーフに生まれても
その子の選択ではないのだよ」と言ったことを思いだした。小学生の頃の仲良しも2分の1はアメリカ人だった。

クラスから広める言葉、無くす言葉
 小学校5年生の長女のクラスでは次の言葉を広めましょう、逆にまた、次の言葉は失くしましょうと話し合ったそうだ。

1、ありがとう。
2、一緒に遊ぼう。
3、ごめんなさい。

失くしましょう。

1、死ね。
2、うざい。
3、消えろ。
そんな矢先、長女の班では次の言葉が合言葉になってしまったそうだ。
「デブ 何やってんの へたくそ はあ?」

ねえ、皆さん、おばあは思うんですけど、これって失くしたほうがいい部類ではないですか?

視線に戸惑うママ
 コンビニのレジで長女が並んでいると、中学生くらいの男の子が長女をジーッと見ている姿がママの目に留まって、普通の男の子に見えるものの内心穏やかならざるものを感じたという。スラリとした長女は見た目は少女でも、まだまだ幼く屈託のない女の子で異性について教えなければならない、のかと思うとウーン。

グリンピースの遊び方
 長女と次女が、グリンピースと言ってグリングリン、チョリン、チョリン、チョリン、パリンと遊んでいる。今風ジャンケンポンのようだ。グウがグリンで、チョキがチョリン、パーがパリンだそうだ。あいこになったら先に「ドン」と言った人が勝つのだという。
パーで勝つとパリン、パリンと始める。スピードが早くなるととてもついて行かれない。

カレーライスの遊び方 
 グウがグーカラでチョキがチョウカラで、パーがパーカラであいこになったら「水」と先に言った方が勝ち。

3時のおやつの遊び方
 グーがグミ、チョキがチョコ、パーがパフェであいこになったら「ごちそうさま」と先に言った方が勝ち。

お墓参り
 私(祖母)の弟のお墓参りに行った。近くの墓石に「慈」と刻んであるのを見つけた次男は「何で僕の名前?」と訊いてきた。ママが「慈しみ深く、という意味だよ」と言ったが質問の答えになっていない。私の妹2人が先に来て沢山の花を飾ってあった。チューリップや黄色や白の水仙。水仙は私の自宅の周りにも群生している。
至る所に野生のようにして群生している春の花だ。

生活優秀班
 2泊3日のボーイスカウトキャンプで長男はイーグル班の班長になった。高尾ワード八王子ワード合同で5名。料理、そうじ、テントの中の片づけと道具箱の整理や置き場所などが良くて生活優秀班と指定された。長男に感想をきくと「皆が協力したことが良かった」と言った。ハイキングが楽しかったし「シチュウが美味しく作れ
た」と言った。シチュウの元の箱に表示されている作り方を読んでその通りに作ったのだという。

私の誕生祝のサプライズ
 食後にケーキを食べた後、姉と妹と弟が隣の座敷で何やら準備している。襖が開くと3人とも横一列に並んで畳に手をついていた、かと思うとパンパンパンと踊りだしたのだ。
ヒップホップ風で2人の姉はダンス教室に通っていただけあってパフォーマンスが素早い。真ん中で踊っている次男の可笑しいこと、可笑しいこと、体型が肥満なので、まるで豆タンクのようだ。それなのに動きが素早い。その内に足が動かなくなって、手だけになったので「足、足動かして」と言うと何を思ったのか片足を上げて口
に持って行こうとしたのだ。観客の三人が笑いこけていると観客席を一回りして最初の場所に戻る筈が次男だけ奥の方に行ってしまった。「こっちこっち」と姉が言うと「次、何だっけ?」
自分たちで考えたダンスパフォマンスだという。その後庭で花火をやった。長女が「お祝い花火だよ」と言って次女と次男が火をつけた。最初小さかったパチパチが次第に大きく、やがてドーンと大きな花が開いた。わぁぁ!その後「これやって」と言ってねずみ花火を長女が持って来てくれた。
満月に照らされた白馬連山の残雪が薄赤く聳えている。山の右側の裾野に宵の明星がひと際明るく輝いていた。みんなステキな誕生祝ありがとう。一昨年は札幌のカニ専門店で長男が誕生祝いに「笑点」をやって笑わせてくれた。今回、長男はボーイスカウトのキャンプで来られなかったがその分長女が3人をまとめてくれて、思い出
に残る誕生祝となった。幸せは歩いて来たよ♪♪

般若?
 愛しの長男が中学になって初めての運動会があった。クラス対抗全員リレーで8番目を走った彼は今までママが見たことのない形相で走ったそうだ。例えるならば「般若」のようだったという。彼のクラスの3組は黄団で見事4位を勝ち取った。4組中4位だ。
 二人三脚がこれまた可笑しかったという。長男と同じような体型の太めの相手と組んで、他の生徒たちの走しりの二人三脚に対して「オイッチニ、オイッチニ」だったそうだ。

  • 岸野みさを様、
    投稿をありがとうございます。家族の日常はなかなか外からは見られないもの。 こうして垣間見る自分の家族以外の風景は新鮮です。後になって家族が振り返るときの良い記録になるのですね。 記録の大切さがよくわかります。 デジタルで残すときに、いつなくなってしまうかわからない商用のサイトに比べてフォーラム穀粒は安心感がありますね。  -- downy 2015-06-17 (水) 23:25:05
  • downyさま
    最近は個人情報とかで家族の物語をめったに聞くことが出来なくなりました。本当は教会でいえばワードが一つの大きな家族だと思います。 -- 岸野みさを 2015-06-18 (木) 07:38:39
  • 岸野みさを様 ご投稿拝読いたしました。落語と漫才とコントと喜劇とバラエティ番組と正月とクリスマスと夏休みがいっぺんに来たようなおもしろさとにぎやかさで圧倒されました。『隣の兄弟といっしょに車で遊んでいた長男が屋根をへこませた。隣人の奥さんに容赦なくしかられた。妻もへこんだ。長男のお尻をあざが付くほどたたいた。お祈りをしなくちゃ、とは考えなかった。引越しをしなくちゃ、と思った。翌月引っ越した。』(親は子どもの犠牲になるのよね) -- センチメンタルじゃーね~ 2015-06-18 (木) 10:42:25
  • センチメンタルじゃーね~さま
    「引っ越しをしなくちゃ」そこから〇〇家の引っ越し人生が始まったのですか?高くつきましたね。盆、暮れ、漫才、落語、バラエティーetc、etcもうめちゃくちゃということですね。そう、子育ては一時期めちゃくちゃです。思えば兄一人、妹一人で大事に育てられたママは今4人の子供に振り回されてアタフタしていて時には可哀想かなぁ…。
    -- 岸野みさを 2015-06-18 (木) 11:40:39
  • 岸野みさを様 思えば兄と10年近く離れ一人っ子同然のように過保護に育てられたわたしは、やがて妻をめとり、7人の子どもに恵まれ、6人の義理の息子と娘が加わりさらに10人の孫が生まれました。妻を入れて24人の身内に振りまわされ、こき使われ、ダメ出しされ、痴呆症を疑われ、説教される高齢者になりました。アタフタしてクラクラしてオロオロしています。(ジィジの孫のひとことは蜂蜜のように、魂に甘く、からだを健やかにする。新箴言16章24節)  -- センチメンタルじゃーね~ 2015-06-18 (木) 14:23:55
  • センチメンタルじゃーね~さま
    「産めよ増えよ地に満ちよ」と人類最初の神の戒めを全うする者は祝福されていますね。
    日本の人口減少にも歯止めをかける勢いです。魂に甘く、からだを健やかにしてくれるお孫ちゃまたちと一緒の日常はそうそう願っても叶うことではありません。この大家族に幸あれ! -- 岸野みさを 2015-06-18 (木) 21:56:14
  • 徒然なるまま、可愛いエピソードですね。 -- コニー 2015-06-18 (木) 23:41:35
  • お孫さんとの楽しい様子が 声が聞えるように良く分ります。これから益々の成長楽しみにして居ります。 -- 紫陽花 2015-07-02 (木) 19:41:21
  • コニーさま
    〇〇〇さまのお子さまなんですけど…。 -- 岸野みさを 2015-07-03 (金) 07:30:03
  • 紫陽花さま
    どのような大人になるのかホントに楽しみにしているのです。先日次男は入院中、小さな子を並ばせて本を読んであげていたそうで、看護師さんが感心したそうです。私たちも「まあ」と驚きました。小さな子たちは朝の内が親に会いたくてグズるそうなんです。 -- 岸野みさを 2015-07-03 (金) 07:35:29

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