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16041701増井 重治

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2016.04.17 エッセイ「2016年4月総大会」 投稿者:増井 重治

幕の向こうからのメッセージ

2016年4月総大会中央神権部会 ラッセル・M・ネルソン会長お話概略(   )は著者付加。
『前回の大会(2015年10月)で、何年も前に起きたわたしの辛い経験についてお話しました。心臓外科医として、二人の幼い少女の命を救えなかったときの経験です。父親の許可を頂き、もう少し詳しくお話します。ハットフィールド家の3人の子供たちには生まれつき心臓疾患がありました。長男は診断がつかないまま亡くなりました。わたしが彼らに会ったのは、両親が長女と次女を助けてほしいと求めたときでした。手術後二人の少女は亡くなってしまい、わたしは悲嘆にくれました。両親が霊的に打ちのめされたのも理解できます。(ネルソン会長が33,4歳頃)
長年にわたり彼らはわたしと教会に対して怒りを抱き続けていたそうです。わたしは60年間このことについて苦しみ、心を痛めてきました。何度か連絡を取ろうと試みましたが、そのたびに断られました。
昨年の5月、幕の向こうにいる二人の少女が眠っているわたしを起こしました。肉体的な感覚で見聞きできませんでしたが、少女たちがいるのを感じたのです。霊的に二人の嘆願が聞こえました。そのメッセージは短く、明快でした。「ネルソン兄弟、わたしたちは結び固められていません!助けてください!」その後すぐに家族の状況を知りました。母親は亡くなっていましたが、父親と弟は生きていました。再び父親に連絡してみました。彼は息子と二人で暮らしていました。今回は会っても構わないと言ってくれました。
6月、88歳になった父親の前に文字通りひざまずいて、わたしは心を込めて話しました。娘たちの嘆願について話し、「ハットフィールド家の結び固めの儀式をさせていただけたら光栄です」と伝えました。父親も息子もまだエンダウメントを受けていなっかたので、神殿に入るためには時間と努力が必要なことも説明しました。
話し合いの間ずっと主の御霊がはっきり感じられました。申し出を受け入れてくれたときとてもうれしかったです。二人は熱心に努力しました。そして少し前、わたしは両親と4人の子どもたちを結び固める意義深い栄誉にあずかりました。その崇高な機会に涙を流しました。その日多くの心が癒されました!』
わたしは冒頭のこの話を聴き涙を流しました。3月第4週の神権会で聞いたネルソン長老のお話に続編があるとは思いも寄りませんでした。それも深刻な思いを60年間持ち続け、90歳をすぎた現代の使徒がひざまずいて赦しを請い、嘆願をしたのです。亡くなった二人の少女の示現も感動しました。
いろいろな事情が重なり、数年経っても父の身代わりの儀式を受けていなっかたとき、父の夢を見ました。お気に入りだった茶色の靴をぬぎ、丁寧に揃えました。帽子を取り軽く会釈をして背中を向けました。父は微笑んでいたような気がします。準備ができたのでしょうか。夢のしばらくして身代わりの儀式を受けた後、わたしはほっとしました。息子として責任を果たせた思いでした。

  • 増井重治兄弟
    ネルソン会長が「人を祝福する神の権威」を実現されておられたことが判ります。60年といえば、すこし前の時代では、なから人の一生ですから、長い年月です。医師にとって人の肉体の命を救えなかったことは斯くも残酷なものとなるのでしょうか?訪れた二人の麗しい少女に感謝します。
    -- 岸野みさを 2016-04-17 (日) 18:59:16

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