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2016.05.13 絵画・イラスト・マンガ "Translation of the Book of Mormon." 「モルモン書の翻訳」」 投稿者:トク☆オタ

モルモン書の翻訳提出用

コピー・印刷・転載 不可につき御入用の方は事務局までご連絡ください。

 1829年4月7日、カウドリ氏が到着して2日後わたしは『モルモン書』の翻訳に取りかかり、彼はわたしのために筆記し始めた。(ジョセフ・スミス歴史1.67)
 
 オリバー・カウドリは、これらの出来事を次のように述べている。
「これらの日々は、決して忘れられないものであった。天の霊感によって語られた声、この胸にこの上ない感謝の念を呼び起こした声の下に座していたのである。彼が『モルモン書』と呼ばれる歴史すなわち記録を、ウリムとトンミム、すなわちニーファイ人が『解訳器』と呼んだものを用いて翻訳するままに、わたしは、来る日も来る日も、彼の口から出る言葉を絶え間なく書き続けた。(ジョセフ・スミス歴史)
 
下記:「モルモンの奇跡の書」ブリガム・ヤング大学人類学名誉教授 ジョン・L・ソレンソン (リアホナ 2016年2月号より抜粋)
 
文字体系の選択
モルモン書には、記録者が述べたいことを明瞭に表すのが難しいと記してあるところが数か所あります。(モルモン書ヤコブ4:1;モルモン9:33;エテル12:23-25、40参照)
モルモンはこう言っています。「わたしたちの言語では書けないことがたくさんある。」(3ニーファイ5:18)この意味での「わたしたちの言語は」明らかに、彼らの話し言葉ではなく、文字体系を指します。さらにモロナイは、ヘブライ文字、すなわちアルファベット方式を用いていたら「不完全なところがまったくなかった」であろうと述べています(モルモン9:33)。
 
 ニーファイ人の歴史家たちは、記録するために用いられた「文字」を「改良エジプト文字」と呼んでいます(モルモン9:32)。この文字体系は「ユダヤ人が学んできたこととエジプト人の言葉」から成っていました。(1ニーファイ1:2)。エブライ語の音声を書き留めるために、古代パレスチナでは時折、エジプトの象形文字が使われました。ジョセフ・スミスが翻訳した版から文字を写したとされる「アンソンの写し」にある文字の見本から判断すると、その文字は、リーハイの時代に日常的に用いられていたエジプトの文字にそのまま倣ったものではなかったことは明らかです。むしろエジプトのヒエラティック、つまり神官文字に近いものです。すなわち、もっと昔の、別の文字体系であるように見えます。石に刻むのではなく、筆とインクで書くときに当時まだ用いられていたものです。
 ヒエラティック体系は、ヘブライ語のアルファベットよりも簡明ですが、もっと曖昧でさまざまな解釈ができるものでした。その文字の大多数は、アルファベットのように音声を書き留めて言葉にしたというよりも、全体的に、複雑な形態素や語(現在は表語文字と呼ばれている)を表しているからです。それぞれの表語文字の意味を覚えなければなりませんでした。その曖昧さが、モロナイが語った「わたしたちの言葉の用法」上の問題の一部であったようです。(エテル12:25)
 以下のことも「不完全」のさらなる要因であったかもしれません。すなわち、エジプトのヒエラティックはおもに筆記体で書かれていたため、これを用いて金属の版に記録を刻むということは、記録者が少し手を滑らせると、修正する有効な手立てがなく、文字を読み間違う原因となる可能性があるということです。
 
参考文献 
ジョン・L・ソレンソン
「モルモン経探求:第1部」 聖徒の道 1985年2月号、3月号
「モルモン経探求:第2部」  〃    〃  4月号、5月号
「モルモン経探求:第3部」  〃    〃  6月号

  • トク☆オタさま
    ジョセフとオリバーが机を挟んで向かい合って座っているという状況を、映像のオーバーラップ手法で見事に完成させましたね。解訳器のウリムとトンミムがスゴイ。ジョセフの驚きが伝わってきます。 -- パシリーヌ 2016-05-03 (火) 13:22:43
  • そりゃあスゴイわ。なにしろウリムとトンミムといえばー神が住んでおられる所は一つの雄大な「ウリムとトンミム」であるー(D&C130:6-11)そうだ。ワシの孫はウリムとトンミムは兄弟だと思っているよ。 -- 古 2016-05-03 (火) 15:56:44
  • 金版に刻まれている文字を目の前にしている私たちはつくづく恵まれた民だと思います。モルモン書を読んで感謝したいです。容易くはないであろう製作過程に画家の持つ信仰と入魂を見て取ることができます。 -- KAZE 2016-05-03 (火) 17:36:09
  • 素晴らしい作品です。ただ、せっかく発表されたところへ言いにくいことですが、教会が2013年12月、lds.org.jpn に福音のテーマの論文、「モルモン書の翻訳」を公表していることも知ってほしいと思います。lds.org.jpn で順次「聖文と研究」「福音のテーマ」「福音のテーマの論文」「論文を研究する」とクリックし、論文リストから選んで読むことができます。従来の概念と違った図がうかんできます。 -- 沼野治郎 2016-05-03 (火) 17:56:27
  • 沼野治郎兄弟
    ご指摘の論文は過去に読んだことがありました。再度読みましたがモルモン書の翻訳は「神の賜物と力」により翻訳されたことを理解しております。また、神が神聖な用具であるウリムとトンミムを与えられ、ジョセフはウリムとトンミムと聖見者の石、これら二つを用いて翻訳された、と書いてあります。CGでは聖見者の石もジョセフのテーブルの上に置かれています。先生のおっしゃる「従来の概念と違った図」についてご教示頂きたいのですが…。帽子を(顔に)被って暗くしてウリムとトンミムに現れる文字を読んだ、という箇所もあり、そのような絵も英文で存在しました。トク☆オタさまとの話し合いの中で
    「そうすると金版を見ることができない」というわけでそのモチーフの採用はありませんでした。 -- 岸野みさを 2016-05-03 (火) 22:27:33
  • 沼野治郎兄弟
    「金版は霊感を受けるための触媒的な存在で、それは訳文が霊感によって与えられる時には不要でさえあった」とヒュー・ニブレーが説明されていることを先生の著書である「モルモン教をどう見るかー第3の視点をさぐる」p、12-26で知りました。ありがとうございました。 -- 岸野みさを 2016-05-04 (水) 12:02:42
  • トク☆オタ様
    輝いていた頃のオリバー・カウドリの姿が見れて嬉しい。1850年死亡する前にユタに行くことを強く望んだそうだが叶わなかった、ということを学んだからである。 -- 一ファン 2016-05-04 (水) 18:13:04
  • 浮かびあがる古代文字。歴史、警告、勧告、予言、証は霊感による翻訳の賜物を通し現代によみがえる。 -- コダイゴ 金版鉄道999 2016-05-05 (木) 16:19:41
  • コメント、有難うございます、岸野みさを姉妹。今もとても優れたイラストレーションであると思っています。作者(作画家)トク☆オタさまの歴史考察、それに基づく構図、イマジネーションを尊重致します。 -- 沼野治郎 2016-05-05 (木) 18:32:37
  • 私が小さい時から想像していた翻訳作業とだいぶ違っていました。勉強になります。 -- コニー 2016-05-07 (土) 10:07:05
  • トク☆オタ様
    ジョセフの翻訳している絵はあまり見ませんでしたので珍しいです。ランプのやさしい光と金版の神々しさが伝わってきます。 -- 森のたぬき 2016-05-14 (土) 11:32:51

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