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17011302岸野みさを

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2017.01.13 自分史・家族史「少年たちの群像(2)」 投稿者:岸野みさを

多摩御陵から羽田空港までサイクリング
 新年のイベントで中学2年の孫はパパと羽田空港まで多摩川べりを自転車で約50k走った。八王子から大月くらいの距離だ。見送りがしたくて朝の7時半に爺が電話を入れたのに既に出発した後だった。「あんたも行きたかったんでしょう?」と聞くばあに「そりゃそうさ」。腰が悪い爺はリハビリで自転車乗りをやっているが人や車が通る場所は端から無理。高校時代男4人で帯広→阿寒湖→釧路の約300kをテント泊2泊3日で走破した経歴がある。2泊目は牧場でテントを張ったそうだ。疲れて寝込んで分からなかったが、朝起きてみると1人の友達がアリの巣の上だったためアリだらけになっていた。搾りたての牛乳を振る舞われた迄はよかったが、その後が〇〇の一歩手前でセーフだった。美幌峠のアップダウンがきつかったという。

孫とパパは朝7時に出発して午後1時45分に羽田空港に着いた。時速10kくらいだった。
孫は「川が綺麗だった。走っている人たちマラソンをしているのか逃走しているのか判別できない人がいた。首を左右に振りながら、後ろを振り向きながら、猛スピードで走っていた」「フーン、見晴らしのいい土手は逃走には向かないよね」とばあ。「田園調布って日本で一番のお金持ちが住んでいる所だって言うけど、ほんとに大きくて立派な家が建ち並んでいたよ。洋風とか和風とか様々でね。それに川べりに道の駅みたいな道のトイレがあったよ。綺麗で衛生的でゆっくり休憩が出来た。ところが隣の区に入ると道のトイレはあるのだが建物が古くて汚くて蜘蛛の巣がかかっていたので使わなかった。セレブと貧困の格差がこんなところにもあった。住民税の差なんだろうね」「お昼はどこで食べたの?」「調布の辺の牛丼のスキヤ」「羽田空港では?」「飛行場の道路に入ると、駐機場に赤い鶴のマーク、日航機が駐機していたよ」「帰りはママが二子玉川駅まで車で迎えに行ったようだけどバテたから?」「最初からママの予定だったんだ。体力は残っていたけど足が痛くなって、夕暮れになりはじめて、周りが見えなくなると危険だからね」

年上には敵わない末っ子の小学2年
 何をやっても上の姉や兄に敵わない末っ子、今度は相撲をやろうという。彼は相撲体型で自分でも少しは気にしている。痩せているすぐ上の姉に戦いを挑むもあっさり転がされた。兄がヒソヒソ秘策を教えたが取り組んでいる最中にそれを使えない。その秘策とは最初から飛び込んで行って体当りすることだ。再度挑戦すると、さすがに軽い姉はソファーに倒された。気分を良くして部屋を出て行って、戻ってくるなり「さあ、皆さん踊りましょう!同じアホなら踊らにゃ損々」なんと腹踊りなのだ。腹に顔を上手に描いてある。腹を膨らませたり凹ませたり、爆笑の皆を見て本人も大満足で笑い転げる。何しろ血液型ABの4人とA型2人の家族の2017年はこうしてハッケ・ヨイで始まった。

イスラエルのユダヤ人言語学者ヨセフ・アイデルバーグによるとハッケ・ヨイはヘブライ語でハッケ→投げよ、ヨイ→やっつけよ、であり、ノコッタ、ノコッタ→投げたぞ、やったぞ、であり、ドスコイは踏み倒せ、という意味であり、相撲はヘブライ語でshemoだという。他にも日本語とヘブライ語の類似語は3000語あるそうだ。

手で渡せばいいのに
CTRのクラスのS君モロナイが金版を埋めて、ジョセフ・スミスが受け取った話を聞いて「どうして、手で渡さなかったの?」と聞いてきた。「モロナイからジョセフ・スミスまで1000年間も生きていられないでしょう?あなたのおじいちゃんは何歳まで生きたの?」
「99歳」「じゃあ1000年生きるのは難しいでしょう?だから、手で渡すことが出来ないから土の中に埋めたのよ」「フーン」納得したのだろうか?

中学2年の生活委員
 洋式と和式の建物の話がいつの間にか洋式トイレと和式トイレの話にすり替わってしまい、先生は怒って教室を出て行ってしまった。戻ってきた先生はワイワイ騒いでいる生徒たちに「皆さん喋ってはいけません」と言ったので、皆シーンとなった。S君が生活委員のA君に、ジェスチュアーで何か言っているのだが、その恰好が可笑しくてA君は口を押えて笑いを堪えていた。「もういいですよ」と先生が禁止を解いたとたんにA君は爆笑してしまった。ジェスチャーの内容は「喋ってはいけません、と言われて、はい、と答えたらどうなっていたんだ?」ということだった。

妹に抜かれるよ
 2学期の成績表が配られたのでA君がそれを見ていると校長先生がHPに掲載する写真を撮りに教室へ入ってきた。何枚か撮っていると思ったらA君の処へ来て成績表を見るなり、「妹が入って来ると抜かれるよ」と言った。妹は今6年生だ。もっと小さい頃もママから同じようなことを言われた。「頑張らないと、身長を抜かれるよ」そういえば、同じ紺色のカーディガンを着て双子のようだったと、ばあが言った。今では身長169㎝と161㎝でまあまあ当分抜かれそうもないか。

先生もびっくり
 算数90点国語100点を取った5年生の孫娘、先生もびっくりしてわざわざ親に電話をよこしたという。ところが班長に立候補したが落選して、副班長として記録を取ったりしているそうだ。点数でも記録でも取れればいいのだ、とこじつけのバババカ。

4年生の長女に対するママの怒り
 「大人がいない時友達を家に入れてはいけないよ」と言ってあるのに家に入れた。「お爺の運転は危ないから友達を乗せてはいけないよ」と言ってあるのに乗せた。「友達のお母さんが車で連れて行ってくれると言うので橋本まで行ってもいいよ」と言ったのに、「女の子
3人と男の子1人で電車に乗って橋本まで行った」。「なんでママの言う事が聞けないの!」と怒り心頭のママだが、橋本の件は長女が携帯でママの許可を得ているのを爺がその場にいて知っていると言うのだ。教会の責任、仕事、PTA会長、政治活動、地域役員の祖父母の代理、4人の子育て、と多忙なのは分かるが「そろそろ年頃に入る長女だから慎重にならなくては」とママに言うばあだが「言うことを聞かない」の一点罵詈でこっちも言うことを聞かない。

クリスマスキャロル
 キャロルで老人ホームへ行った子供たち。5年生の姉が「おばあちゃんがね、手を握って離さなかったよ」すると弟が「オレなんかさ、ギュウっと手を握ったら、すぐ離したよ」「それって痛かったということでしょ」と姉。

校舎の近くのみかんの木からみかんが盗まれた
 学校の近所の家のみかんの木の所有者は、中学生がみかんを盗んだ、と学校に通報してきた。盗っているのを見た人もなく、食べているところを見た人もいない。何の証拠もないのに、ただの疑いではないか。食べてしまえば胃の中であり、既にみかんの形状はしていない。どうやって犯人を捜すのか?と生徒たちは先生に質問した。「そりゃ、自白もあるが、自白以外の証拠が無ければ有罪とすることはできません(憲法38条3項、刑事訴訟法319条2項)。これを「補強法則」と言います」勉強にはなったが結局、みかんどろぼうはウヤムヤとなった。

クリスマスプレゼントは
 長女はクッキーを作っておじいちゃんやおばあちゃんにプレゼントしたいと言って、おばあちゃんからレンジを買ってもらった。次男はおじいちゃんからウォークマンを買ってもらうそうだ。
長男は図鑑を買って欲しいと言う。何の図鑑か聞いてみるとスマホで画像を見せてくれた。
右翼の図鑑である。どうして右翼に興味があるのか聞いてみると、右翼に興味があるのではなく、フィクサー(黒幕)に興味があって、それはその図鑑に載っている、というのだ。
そういえば以前、彼は「戦前戦後のフィクサー児玉誉士夫」という本を読んでいた。児玉誉士夫は死期が近づいた時「自分はCIAの対日工作員であった」と告白している。歴史の真実を知りたい者にとっては、確かに興味深い。筆者も2016年『NHKスペシャル』『未解決事件』File.5 「ロッキード事件」を観たのだった。


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