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2018.06.16 穀粒記者レポート「アメリカはどう動く?藤井厳喜ブログより抜粋」投稿者:岸野みさを

端的に結論から言ってしまうと、朝鮮半島統一となれば、ドイツのような西が東を吸収する形ではなく、北が南を吸収・合併する形になります。

現在、韓国の一部には韓国主導による平和裡な形での統一を語る向きもありますが、現在の韓国にそれだけの経済力はありません。

かつては日朝国交正常化が実現した際、日本側から経済支援(最大10兆円)を巻き上げ、それを統一のための原資にするという発想が北朝鮮にはありましたが、今では通用しません。

現実に北主導による統一となるかぎり、その費用は誰も負担しないはずです。外国が介入する余地はありません。北主導の収容所国家の拡大で今よりも悲惨な朝鮮半島が出現するだけです。

なお、今年(2017年)の『ケンブリッジ・フォーキャスト・レポート』4月号で取り上げましたが、3月19日、華東師範大学の沈志華(シンシカ)教授が大連外国語大学での講演で韓国主導による朝鮮半島統一を提言しています。

すでに韓国の親中化は進んでおり、韓国主導の統一で北朝鮮の非核化が実現することは中国にとっても悪いことではありません。これは4月の米中首脳会談を前にして中国が米の反応をさぐるための心理的な陽動作戦として打ち上げた観測気球のようなものです。実現性はほとんどありません。

2017年9月1日発行藤井厳喜・宮崎正弘著『韓国は日米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧』第6章 北朝鮮有事と日本の対応(政治・軍事・経済)ーP231


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