穀粒(こくつぶ)会員のための、創作および出版支援サイト

20092001ホイサッサ

トップページへ 自分史・家族史トップへ画像の説明

2020.09.20 自分史・家族史「医者と患者」 投稿者:ホイサッサ

昨年の9月13日(金)のこと。家人が難病になって紹介された病院で治療を受けていたが、その分野でNo.1という世界的な名医のアポイントが取れたので指定の日に伺った。HPを読んでいたのでどのような人物であるかの知識はあった。親しみやすくフレンドリーな第一印象で、こちらの話をじっくり聞く雰囲気を持っていた。コミュニケーション能力が非常に高いと感じた。病気の的確な診断をするためには患者と一体にならなければできないと思う。医者はその診断の基に適切な治療を施す知識と技能が要求される。

病状を書き出してくるようにHPに書いてあったので提出した。「薬が足りていない」と指摘され「きちんと指示通り飲めば、体の傾きや、手の動きが治ります」と言われた。それを確信していることがヒシと伝わってくる。
家人は朝、昼、夜の処方に対して昼は忘れたりして飲まなくなっていたのだ。

幻覚や幻聴のあることを伝えると「私は70歳以上の方にはその薬は出しません」と言われた。今まで通っていた病院の担当医はこの名医の弟子だという。弟子にそのことを教えてほしいと思った。弟子は薬の副作用による幻覚幻聴ではなく、あくまでも病状であると指導していた。

しかし、この名医は「日本人は治療効果よりも副作用が上にきますね」と言った。つまり、薬の副作用はある程度は病気を治すためには仕方のないことだ、とう意味だと思った。
診療が終わるとき、しっかり家人の手をとって「頑張りましょう」と言われた。
午前中の11時30分に出発して夜の7時半に帰宅した。

一か月後の2回目の受診に私は行かれなかった。同行した娘の話によれば「今日の先生は前回とは違っていた。何かが違っていた」と言った。
私は家人の日頃の行動パターンから推測できたので、本人の前ではなく後で娘にメールで知らせた。それは「自分がきちんと薬を飲まないのに、先生に『薬の効き目が感じられない』と言ったんでしょう?」ズバリだった。

今はインフォームド・コンセント(医師と患者との十分な情報を得たうえでの合意)つまり、治療法を患者が自己責任で選ぶという時代なのだ。そしてまた、たとえ名医であっても患者が指示通りの治療に取り組まないと如何なる効果も上がらない。
現在近くにある以前通っていた病院に通院していて、幻覚幻聴の副作用のある薬は断ったので病状は安定している。


認証コード(5785)

いただいたコメントは即座に反映されないことがあります。送信後は5分以上お待ちいただいてからご確認ください。

powered by Quick Homepage Maker 5.3
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional