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2016.04.22 自分史・家族史「熊本地震ー被災者の痛みと困難に向き合うには」 投稿者:岸野 みさを

4月14日(木)熊本がM6.5震度7(前震)に襲われた次の日に私の長男は幼馴染であり親友であるKに電話をすると無事だったことが確認され、診療を続けていることが分かった。彼は整体師である。ところが16日のM7.3震度7(本震)で自宅は倒壊し、診療所が残った。それ以降の情報は彼の弟妹たちから得ている。「あの大きな家が倒壊するなんて!」と息子はショックを受けている。車を飛ばして八王子から熊本の彼の家まで遊びに行ったことがあるのだ。
 
 熊本にある二つの教会堂にはそれぞれ100名位が避難していて教会員と地域の住民が半々ぐらいだと聞いた。Kは21日から、震度7に二回も襲われて、7000人以上が避難生活を送っている益城町の災害ボランティアセンター医療チームに入り救援に当たっているという。
 
 彼は私の息子よりも年下だがプライマリーからの仲良しで、集会が終わると教会堂として借りていたアパートの庭に植えてある桑の実を取って食べて口の周りを紫色に染めたり、近くの酪農家の牛を見に行ったり、親が集会に集っている間中近所で遊んでいた。プライマリーの教師だった私は彼にダビデとゴリアテの寸劇でダビデの役を与えて、ゴリアテは大人でも大柄な人を割り当てた。練習の時は上手くいかなかったが本番では見事に紙で作った石をゴリアテの、しかも、額に命中させてゴリアテを倒したのである。拍手喝采を浴びたシーンを思い出す。
 
 青少年の頃、彼が聖餐会でお話をしている時、後方の席にいた息子は「イヨッ!」と声を揚げると「功春、やめなさい!」すると更に「イヨッ!大統領!」「功春、退場!」という掛け合いがあった。今の時代ではひんしゅくものでも当時は青少年の悪ふざけと大目に見られていたのだ。
 
 2010年11月7日に彼は八王子出身のモルモン2世で最初のビショップに召された。熊本ステーク熊本ワードである。2011年12月に発行した「シオン八王子40周年記念誌 植えられた者」でいくつかのインタビューに答えているが、シオン八王子40周年に当たり伝えておきたいことを伺ったところ「私も丁度40歳です。熊本に来て変化したのが、関東のあっさりラーメンが嫌いになり、ここ九州トンコツこってりラーメンが好きになりました。深い味わいがあるのです。信仰にも土地柄があるように、八王子は八王子の特色を生かして、深い味わいのある信仰を築かれるように祈っています」ということだった。(2男2女の父)
 
 熊本ワードの会員に望むことの一番を教えて下さいというQ、に対してA、は友人として、会員どうしとして横の繋がりを強化したいと答えている。
 
 モルモン書の指導者の中で誰を最も尊敬していますかのQ、に対してA、は「アンモンです」と。「レーマン人を何千人も改宗させたアンモンが(アルマ26:13)アンタイ・ニーファイ・レーマン人を連れてゼラヘムラに帰る途中でアルマと再会して喜んだところは感動的です。アンモンは胸に溢れる喜びに力が尽きてしまい、地に倒れました。(アルマ27:16-19)地に倒れるほどの喜びというものを味わってみたいものです」
 
話は変わるが東日本大震災の時私に出来たことは何だったか振り返って見た。
仙台の友人から、(東北ラジオで彼女の母と妹がラジオ番組を持っていてその情報で)婦人物のズボンや衣類が足りていない、という要請で、八王子の(有)加藤商店から新品の婦人物ズボン38本。ポロシャツ5着を寄贈して頂いた。社長さんがわざわざ製造元まで出かけて行って探してきてくれたことに、只、感謝するばかりだった。送料も払ってくれた。後で電話がきて、使っている福山通運は仙台の若林地区は届けられないので集配所まで取りに来て下さいという事だった。
 その商店は八王子の商工会の支援金応募にも貢献している、と言った。私個人が誰であるかも問わずに、只、上記の情報を信用して頂いたことが驚きだった。
 
 また、NPOを立ち上げた教会員が傾聴ボランティアやアロマハンドマッサージ、ミニコンサートなどを導入して避難生活を送っている被災者の痛みと困難に向き合った。私も賛同してそのNPOに3年間の支援を行った。
 
  当時の5月15日の時点で八王子市に集まった被災地義援金は2億円を突破した。私の娘はこれに参加したが、私と夫は既に日本赤十字社にてそれぞれ献金した。
 
ボランティアとして被災地に駆けつけることが出来なくなった年齢の私と夫にできたことはせいぜい上記の事だった。
 
ところで支援金と義援金の違いを知っていますか?私も知らずに被災者の義援金として納入していたが、「義援金は被災者にお悔やみや応援の気持ちで贈られる見舞金であり、支援金は被災地で活動するNPOや災害ボランティアを支えるための浄財である。~義援金は公平・平等を検討した上、被害の特定を待って分配額を決定するため、被災者の手元に届くのに10カ月以上かかる」と日本財団会長笹川陽平氏は訴える。「大災害の発生当初や熊本地震のように現在進行形の災害では、現地のニーズに柔軟、迅速に対応できる支援金がまずは必要になろう。~支援金は寄付を通じて国民が復興に参加する形とも言え、民の活動を活発化させる上でも、その存在はもっと重視されていい。近年は専門知識を身に着けたNPOも多く、国や自治体との連携を進めることで、新しい社会を切り開く力も増す。~義援金に偏った現状は(支援金は全体の約1割)、被災者個人に対する支援と被災地全体の復興を両立させる上でも、やはりバランスを欠く。少なくとも義援金と支援金が同等の重みを持って社会に迎えられることが必要と考える。そうした認識が広く国民に共有されたとき、我が国の災害対策にも新たな可能性が出てくる」と同氏は述べている。
 
政府は20日熊本地震の災害対策で食料や日用品を供給するため、政府予算の予備費3500億円から23億円を拠出することを閣議決定した。
 
 東日本大震災の震災による直接的な被害額を政府は16兆円から25兆円と試算している。この額は、被害が大きかった岩手・宮城・福島の3県の県内総生産の合計に匹敵する。(阪神・淡路大震災では兵庫県1県の県内総生産の半分ほどであった)。
 世界銀行の推計では、自然災害による経済損失額としては史上1位となった。
 
 地震活動が終息する様子が見えない今回の熊本地震による被害総額は測り知れない。
 
 世界第一級の活断層であり日本列島を横断している中央構造線断層帯の左端が動いたので次は南海トラフではないかと騒がれている。
 
産経新聞の「ひなちゃんの日常」という南ひろこ氏のマンガにあったが、幼稚園児のかわいらしいひなちゃんが英語を習っているともちゃんに「そこの教室ではナマズ語を教えていませんか?」と質問する。なまずに地震をやめてもらうようにお願いするのだそうだ。
 
 

  • 岸野みさを様。卓越した努力により医療は発展し人は長寿を得た。地球のほかの惑星にも人類が存在するのでは、と研究を重ねる。近年、開発技術の発展は目をみはるものがある。なのに地震の予知は難しい。ただ備えるのみ。聖餐会での掛合い漫才は例がありません。見たことも聞いたことも噂すらありません。前代未聞です。驚愕!衝撃!仰天! -- 白猫のタマ 2016-04-24 (日) 16:09:02
  • 白猫のタマ様
    すみません。不敬不遜でした。面白がった私も「退場!」ものです。災害を経験するたびに「備え」にも変化が必要かと思うようになりました。日奈久・布田川断層帯で起こった今回の地震はその上に位置している阿蘇山噴火を誘発するのではないかと不安視されています。阿蘇山は約9万年前に日本列島最大規模の破局噴火を起こした実績があり、マグマ学研究第一人者の巽好幸(たつみ よしゆき)氏は「覚悟」を持つことが大切である、覚悟は「諦念」ではなく、変動帯から受ける温泉や鉱床といった恩恵を享受できるための術(すべ)を考え抜かねばならない、と教えています。ひなちゃんはナマズにお願いするそうですが考え抜くということは断食と祈りに通じると思います。 -- 岸野みさを 2016-04-25 (月) 06:36:12

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