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20121401牧瀬美代子

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2020.12.14 穀粒記者レポート「クリスマスメッセージ2020―キリストの光に育まれ」投稿者:牧瀬美代子

今年は、世界中が特別な年となった。生まれて初めてパンデミックというものを経験した。時代が変わるとは、こう言う事なのかと一瞬にして社会が変化した様を体感した。今までの常識が常識でなくなり、新たな常識がやってきた。今まで、「スマホやパソコンばっかりいじってないで勉強しなさい!」と言っていた大人も、スマホやパソコンの使い方を学び駆使し何とか生活に取り入れている。快適に生きて行くために、やむにやまれぬ状態である。こんな時代になったとは言え、11月過ぎるとChristmasの話やイルミネーションがちらほら見え始めた。Christmasの意味さえ知らない人たちも、Christmasは何やら楽しい事が待っているかのような期待に笑みがこぼれている。キリストの光とは、何という力!
特別な光がさす。戦争でさえ、Christmasだからと言う事で、一時休戦させることが出来てしまう。Christmasに主を覚えて、Christmasが終わったら又激しく憎しみ合い戦うというのも不思議な話である。イスラム教やヒンドウー教、仏教、神道の人も楽しむ事が出来るChristmas。何と平和な響きだろう。世界中で自粛生活が始まり、家の中で過ごす時間が長くなり、自分の内面に目を向ける時間が増えた。系図を作成している事による影響もあるが、幼い頃から自分の周りにいた人達を思い浮かべる。何故なら、今の自分の人格形成に少なからず影響を与えてくれた人たちだからだと思う。父方の叔父叔母、母方の伯父伯母、家族、学校の友達や先生、近所のおばさん。社会人になってからは会社の同僚や先輩や上司等など…数えきれない人との出会いで学んだ事や、反面教師となって教えてくれた人もいる。最初に改宗した教会での仲間からも、良くも悪くも学びがあった。全てに感謝しかない。私は戦争は知らないが、バブルは経験している。あの頃の人々は、異常だったと思う。お金があれば、何でもOKだった時代。道徳感も崩れていた。
しかも、桁外れの金額が飛び交い簡単に手に入った時代。ちょっとその気になれば、誰もが億万長者になれた。不動産はうなぎ登りに高騰し、一瞬にして泡となって消えていった。大手銀行も、大手証券会社も、つぶれていった。泡となって消えていく時の様は、醜く悲惨な状態だった。バブリーな時代の中にあっても、これが泡だと気づいていた人も沢山おり、飛びつかずに平常心でコツコツ働いていた人も周りにいた。その内の一人が私の父であった。しかし、飛び散る火の粉によるとばっちりは、受ける事となった。ぶれないという事は、時に反感をかってしまう。時代の波に乗れない事が、世渡りが下手だと言われることもあったように思う。しかし、数十年後に年金暮らしが始まると、逆転して安泰な老後の生活が待っていた。泡に飛びついた人の老後は、自分が蔑んだ人には顔向けができない惨めなものである。平成や令和の若者達は、正社員になった事もない人が沢山いる中、あの時代は正社員しか考えられなかった。アルバイトやパートは下に見られていた。今でも、正社員の中には、その名残意識はあるのかも知れないが、正社員でも副業をしなくては生活できない時代になっている。平和ボケと言われて久しいが、コロナウィルスのおかげでボケていられなくなったことは、何とも皮肉なこである。旧約聖書にある7つの災いが脳裏をよぎる。パンデミックにならなければ、主を思い出せなかったのか…。人は、繁栄と高慢の繰り返しの中でも、主に心を向けている事で、振り回されずにいられることを知った。とは言え、どんな時代も愛が完全に消えた時代はなく、必ず誰かの心にキリストの光はともされている。私の過去も順風満帆とは言い難い人生ではあるが、今は老いては子に従いである。子供や孫から学ぶ事も多い。何にせよ、私は間違いなく周りにキリストの光を輝かせている人達から守られ愛されて育った事を感じている。
キリストの贖い無しで、生きることなど出来ない事を知ってからの人生は、試され続ける日々となったが、いつも光を照らし助け手となる人が用意されてきた。幸せに気づくと、溢れる恵に感謝しかない。母は晩年、毎日のように「感謝」と言う言葉を口にしていたが、私も「ありがとう」と言って幕を閉じたいものである。今年も、イエス・キリストの恵みにより一年が暮れようとしている。来年は、もっと恵みを感じ感謝できるように、日々自分をバージョンアップできるように、感謝と喜びを忘れないようにしたい。

  • 人の暮らしはいつも時代のうねりに翻弄されるのですが、私たちがキリストの贖いの効力を享受して平安でいられることに何よりの喜びと感謝を覚えます。今年一年のご投稿ありがとうございました。 -- 岸野 みさを 2020-12-20 (日) 10:30:17

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